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「聞く技術 聞いてもらう技術」 東畑開人 著 [本(新書/心理・教育)]

8月も半ばですが、ようやく書けます。
猛暑と仕事の忙しさでバテバテでした。


こんな時期ですが、また真面目な本です。

「聞く技術 聞いてもらう技術」   東畑開人   ちくま新書

聞く技術 聞いてもらう技術 (ちくま新書)

聞く技術 聞いてもらう技術 (ちくま新書)

  • 作者: 東畑開人
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2022/10/11
  • メディア: Kindle版

これは昨年、新聞で、著者の記事が心にひっかかり、著作に興味を持ったのでした。
タイトルもまさに今の自分の悩みの本質に思えました。(図書館で20人以上予約が入っていて、自分と同じように思う人が結構いることに安心した)

あなたは「聞く」をめぐって、何か困難を感じていたから、この本を読もうと思ったはずです。

そうです。
「話を聞くことができずに困っている人たちと、話を聞いてもらえずに苦しんでいる人たち」

自分は後者の方(前者もだが)

話を聞けないのは、話を聞いてもらっていないから。
ごく簡単なことを忘れてしまっている。(忘れていた)

苦しい気持ちを預かってもらえると、心にスペースができる。

聞いてもらう、からはじめよう。
という著者の言葉が腑に落ちた。


「聞く技術」と「聞いてもらう技術」の小手先編というのがあって、おもしろかった。
「聞いてもらう技術」で、「トイレは一緒に」や「悪口を言ってみよう」というのがあって、こんなこと(?)と思ったが、安心感もあった。
「愚痴こそが真に人間的な言葉」というのに、納得した。


(ここからは過去の自分の話だが)
そればかり、というのも嫌だけど、最近は(愚痴や悪口を)聞かなさすぎ(?)で、職場で、本心や性格自体がわからなくなった人もいる。(なので、話しづらくなったりして、そのまま何となく、うまくいっている感じがあるが、表面だけの会話はしんどい)

今の職場で、10年以上仕事をしているけど、話を聞いてもらえたと思ったのは、二度(二人)ぐらいしかない。他の人はその場だけは同調したりしても、本心は違ったり、何かあると、簡単に違うことを言ったり、攻撃ともとれるようなことを言う。

いじめられているようで、仕事がやりづらかった時
「そんな人はどこでもいる」「ああいう人なのだから気にしなければいい」
そう言われたら、どう返せばいいかわからなくなる。そう思うことが難しいぐらいしんどいから、聞いてほしい(勇気を出して相談した)のだが、反対に自分が弱いみたいに責められた。

自分が会話がスムーズにできない理由、みたいなものを少し話しても「過去のことでしょ」「これから話せばいい」「みんなそうだ」で片づけられる。(昔は「ああ、それでなのか」とか、聞いてくれる人がいた)

「仕事と人間関係(話すこと)を両立させるのが難しい」と言っても、「自分で思い込んでいるだけ」とか「誰だってやっているのにずるい」みたいなニュアンスで返される。(それで、話すこと自体が嫌になる。人の話を聞くのもしんどくなる)


(本書にもあったが)「言っていることを真に受けてほしい」

「なぜ聞けないのか」「通じないのか」と思った理由は、本書でも「なぜ聞けなくなるのか」という第1章にあった。
相手ではない第三者に話を聞いてもらうことの必要性ということも実感できた。

小手先のことから本質的なことまで、共感して、役立つ本だった。
章タイトルにもあるが「聞くことのちから」がコミュニケーションに大切(変わる)と思えます。
多くの人に読んでほしい。



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