絵本 覚え書 その9 [本(絵本)]
久しぶりの絵本感想です。
(昨年は絵本をわりと読んだのですが、書きそびれたものを)
自分は海外の(翻訳)絵本を読むことが多いのですが、今回は日本の作家です。
考えさせられる、大人に(もちろん子どもにも)読んでほしい絵本を集めてみました。
(わりと有名なものですが)
「ルリユールおじさん」 いせひでこ 作
タイトルは以前から知っていて、ようやく読みました。
(昨年は絵本をわりと読んだのですが、書きそびれたものを)
自分は海外の(翻訳)絵本を読むことが多いのですが、今回は日本の作家です。
考えさせられる、大人に(もちろん子どもにも)読んでほしい絵本を集めてみました。
(わりと有名なものですが)
「ルリユールおじさん」 いせひでこ 作
タイトルは以前から知っていて、ようやく読みました。
パリが舞台の話。
「ルリユール(RELIEUR)」というのは「製本」の職業(職人)のことで、60以上ある工程を手作業ですべてするという。
少女の図鑑がこわれて、ルリユールおじさんのところへなおしに行く。
少女とルリユールおじさんの交流を描く。
工房(作業場)の二人の絵が生き生きしていて良い。
パリの街並みも雰囲気が出ていて、水彩画にいやされる。
「ルリユール」という言葉には「もう一度つなげる」という意味もあるそう。
生まれ変わった本のタイトルが新しくなっているのがいい。
「名をのこさなくてもいい」「いい手をもて」という言葉に、ルリユールの仕事の誇りと情熱が伝わってくるようだった。
ラストも「つなげる」というテーマが出ているようで良かった。
ちなみに著者がこの絵本を描くことになった経緯にも感動しました。
「二平方メートルの世界で」 前田海音 文 はたこうしろう 絵 小学館
この絵本は、当時、新聞で知ったのだった。
作者の前田海音さんが、小学三年生の時に書いた作文がもとになっているという。
その年齢の子が書いたとは思えないぐらい、心が大人というか、どんなに苦しい思いをして、耐えたり考えたりしているか伝わってくる。
大人の自分の方がよほど言葉にできない。
絵があたたかくて、明るさもあっていい。
心が折れそうになっている人に読んでほしいと思いました。
「戦争をやめた人たち ―1914年のクリスマス休戦―」
鈴木まもる 作・絵 あすなろ書房
平和をテーマにした絵本を検索していて見つけました。
実話をもとにした絵本だそうです。
現代ではなかなか(こういうことは)おこらないかもしれないと、著者も「あとがき」で書いているが、一人一人がこういう気持ちを持てればと思う。
戦争を始めるのも人間だけど、やめるのも人間だ。
色鉛筆の絵が良い。
「橋の上で」 湯本香樹実 文 酒井駒子 絵 河出書房新社
橋の上で川を見ていた夕方、
雪柄のセーターを着たおじさんが
いつのまにか、ぼくのとなりに立っていた。
少年がおじさんの言葉に救われたことはわかるけど、少年の心象風景とおじさんの言葉が深くて(?)、想像しづらいかな。
水路の暗がりのむこうには、たったひとつの、きみだけのみずうみがある。
この言葉に少年は何を見たんだろう。
酒井駒子さんの絵がぴったりで、絵の方が伝わってくる力がありそうだ。
一場面だけカラーの絵が良い。
考えさせられる、味わい深い絵本です。
「ルリユール(RELIEUR)」というのは「製本」の職業(職人)のことで、60以上ある工程を手作業ですべてするという。
少女の図鑑がこわれて、ルリユールおじさんのところへなおしに行く。
少女とルリユールおじさんの交流を描く。
工房(作業場)の二人の絵が生き生きしていて良い。
パリの街並みも雰囲気が出ていて、水彩画にいやされる。
「ルリユール」という言葉には「もう一度つなげる」という意味もあるそう。
生まれ変わった本のタイトルが新しくなっているのがいい。
「名をのこさなくてもいい」「いい手をもて」という言葉に、ルリユールの仕事の誇りと情熱が伝わってくるようだった。
ラストも「つなげる」というテーマが出ているようで良かった。
ちなみに著者がこの絵本を描くことになった経緯にも感動しました。
「二平方メートルの世界で」 前田海音 文 はたこうしろう 絵 小学館
この絵本は、当時、新聞で知ったのだった。
作者の前田海音さんが、小学三年生の時に書いた作文がもとになっているという。
その年齢の子が書いたとは思えないぐらい、心が大人というか、どんなに苦しい思いをして、耐えたり考えたりしているか伝わってくる。
大人の自分の方がよほど言葉にできない。
絵があたたかくて、明るさもあっていい。
心が折れそうになっている人に読んでほしいと思いました。
「戦争をやめた人たち ―1914年のクリスマス休戦―」
鈴木まもる 作・絵 あすなろ書房
平和をテーマにした絵本を検索していて見つけました。
実話をもとにした絵本だそうです。
現代ではなかなか(こういうことは)おこらないかもしれないと、著者も「あとがき」で書いているが、一人一人がこういう気持ちを持てればと思う。
戦争を始めるのも人間だけど、やめるのも人間だ。
色鉛筆の絵が良い。
「橋の上で」 湯本香樹実 文 酒井駒子 絵 河出書房新社
橋の上で川を見ていた夕方、
雪柄のセーターを着たおじさんが
いつのまにか、ぼくのとなりに立っていた。
少年がおじさんの言葉に救われたことはわかるけど、少年の心象風景とおじさんの言葉が深くて(?)、想像しづらいかな。
水路の暗がりのむこうには、たったひとつの、きみだけのみずうみがある。
この言葉に少年は何を見たんだろう。
酒井駒子さんの絵がぴったりで、絵の方が伝わってくる力がありそうだ。
一場面だけカラーの絵が良い。
考えさせられる、味わい深い絵本です。
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