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「気づけない毒親」 高橋リエ 著 [本(新書/心理・教育)]

久しぶりに心理関係の本を読みました。(この手のことは、飽きるほど悩んだり考えたりしたのですが、新たに思うところもあった)

職場の人間関係がしんどくなって、心理関係の動画を見ている時に、著者の動画を見つけました。一般的な人間関係より、親子(母娘)関係のチャンネルです。
すごく参考になるし、自分に合うと思っていたら、3年前にも本書のタイトルを書きとめていました。(何で見つけたのか?)

気づけない毒親 (毎日新聞出版)

気づけない毒親 (毎日新聞出版)

  • 作者: 高橋 リエ
  • 出版社/メーカー: 毎日新聞出版
  • 発売日: 2019/07/03
  • メディア: Kindle版



すごく良かったです。本質的なことがわかりやすく、実際的に書かれていて、読みやすかった。

タイトルの「毒親」はきついですが、これは「ひどい親」という意味でなく、むしろまじめで、ちゃんとした、いい人でも子どもにとって「毒」になってしまうという意味です。
「子どもにとっての毒」というのは、一言でいえば「強い不安」だといいます。

不安が強いと、何につけても不安が先立ち、アラや不足ばかりに目がいく。そして、自分の不安を解消するために、身近な家族、とくに子どもを思い通りにコントロールしようとする。(親だけでなく、一般の人に置き換えても通じると思う)

著者の「毒親」の定義は「不安が強く、強迫観念から子どもをコントロールしがちで、子どもの気持ちを思いやれない親」という。

本書の中では、その親が「悪い」わけでも、責めているわけでもなく、親も「戦争後遺症」(著者が名付けた言葉)に苦しんでいる(いた)で、自分の思い込みや価値観を変えると、親子(人間)関係が変わるという内容です。
一般の人間関係にも通じて、生きるのがラクになるヒントがいっぱいでした。

人が生きるためには、食物の栄養やカロリーだけでなく、気力や元気の「気」、つまり「生きるエネルギー」が必要。
「ねばならない」ばかりでは、消耗する一方で、生きる気力が低下していく。というのは職場の人間関係にもそのまま、当てはまる。

動けなくなる人たちは、幼少期から、ずっと我慢してきたということ。周囲の価値観、「ねばならない」に従ってきて、自分の本心や、本当にやりたいことを抑圧してきた。
「動けなくなる」人たちは幼いころからの神経疲労の蓄積。というのは(まさに自分のこと)、納得した。

職場の上司や同僚などに、苦手な人がいて悩んでいる人は、相手のことばかり考えているが、実は子ども時代に身近にいた誰かを、その人に投影している。というのも、自分が経験したことでした。
まるで、コピーしたみたいに同じ言動で、それで、自分も、同じ反応(対処)をしてしまって(フラッシュバックを起こす)、仕事に集中できなかったり、できなくなる。(自分のトラウマで、同じ感情体験をしている、という)

最近、言い返したり、自分の気持ちを言ったら、楽になったり、その人の態度も変わって、仕事もやりやすくなった。(人にもよるが、少なくとも「悩む」ことはなくなりそうだ)

親子関係だけでなく、人間関係や生きづらさに悩んでいる人も参考になると思います。



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