最近の読書 2022年 絵本 その2(世界の昔話5) [本(絵本)]
毎日暑いですが、いくらか身体が慣れてきたのか、気力が戻ってきました。
仕事が忙しくなって、以前より寝つきがよくなりました。
今回は絵本です。
世界の昔話は好きで、いくつか書いているのですが、また話も絵も良く、深い絵本に出会えました。
「きんいろのしか」 ジャラール・アーメド 案
石井桃子 再話 秋野不矩 画
(少し前ですが)図書館の新刊本で見つけました。
バングラデシュの昔話ということで興味を持ちました。
仕事が忙しくなって、以前より寝つきがよくなりました。
今回は絵本です。
世界の昔話は好きで、いくつか書いているのですが、また話も絵も良く、深い絵本に出会えました。
「きんいろのしか」 ジャラール・アーメド 案
石井桃子 再話 秋野不矩 画
きんいろのしか バングラデシュの昔話 (日本傑作絵本シリーズ)
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1968/12
- メディア: 単行本
(少し前ですが)図書館の新刊本で見つけました。
バングラデシュの昔話ということで興味を持ちました。
「福音館書店創立70周年記念・東京こども図書館共同企画」復刊セット8冊の中の1冊だそうで、タイトルに覚えがあるような気がしてきた。復刊されるだけあって、すごくおもしろかった。
金が大好きな王さまが、狩りに出て金色の鹿を見つける。鹿は森へ逃げるが、途中、ホセンという牛追いに会って、行方を話さないでほしいと頼む。ホセンが鹿の行方を知っていると思った王さまは、鹿をつかまえてくるようホセンに命じる。
昔話で旅に出るのはよくある話だが、40ページ以上あって、読み応えがあった。最後が意外で良かった。
何といっても絵が良い。色彩豊かで、森や草原など奥行きがあって、異国の雰囲気が存分に味わえる。構図も良くて物語性がある。
お話も絵も良くて、買いたいと思ってしまいました。
「あおいジャッカル」 マーシャ・ブラウン 作 こみや ゆう 訳 瑞雲舎
「あおいやまいぬ」を改題。
これは上記の「きんいろのしか」を検索していて見つけました。
インドの昔話ということで興味を持ちました。
インドの「パンチャタントラ」という全5巻84話からなる寓話の中の一話だそう。
山の洞窟に住んでいたジャッカルが、おなかをすかせて町へ食べ物をさがしにでかける。
町の野良犬に追いかけられ、染物屋に逃げ込み、藍の大がめにとびこむ。
青いジャッカルになって、森の王になる。(インドの人たちにとって、青色は神の色だそう)
ライオンやトラなど森の動物たちを仕えさせるが、きょうだいのジャッカルは追い払ってしまう。
最後に格言がついていて、考えさせられる。世界最古の子ども向けの物語集だが、教訓というのがそれほど変わらないことに、時をこえて学べることに、うれしくなった。(”偽物”というテーマは現代に合っているのでは?)
絵(版画)が生き生きして、色も良くて素晴らしい。お話ともぴったり合って、手にとってほしいです。
「うらしまたろう」 時田史郎 再話 秋野不矩 画 福音館書店
日本の昔話だが、上記の秋野不矩さんの絵が良くて、書きたくなりました。
横長の絵本で、(大版ではないのに)映画の大スクリーンで見るような迫力があった。
龍宮の景色が色彩豊かで美しい。一場面、縦長で読むところもあって、効果的に使われていた。文章の区切りと絵がぴったり合っているのもいい。
おなじみの話で知っているつもりだったが、ちゃんと読んでみると、解釈が難しい話に思えた。
そもそも、たろうが龍宮へ行ったのは、いじめっ子から”かめ”を助けたからなのだ。生活の糧だった魚とひきかえに助けて、良いことをしたのに、幸せな一生を送れたのかと思える。龍宮での生活は楽しかったのかもしれないが、たろうの感覚では三年だった。(実際には三百年)
玉手箱は(開けなければ)永遠の命を授かる物だったのかな。乙姫は持っていればまたいつか会えるかも、みたいに言っていたので。
抒情的な美しい絵で(題字も良い)、おなじみの昔話が、深く違った世界に見えてきました。
金が大好きな王さまが、狩りに出て金色の鹿を見つける。鹿は森へ逃げるが、途中、ホセンという牛追いに会って、行方を話さないでほしいと頼む。ホセンが鹿の行方を知っていると思った王さまは、鹿をつかまえてくるようホセンに命じる。
昔話で旅に出るのはよくある話だが、40ページ以上あって、読み応えがあった。最後が意外で良かった。
何といっても絵が良い。色彩豊かで、森や草原など奥行きがあって、異国の雰囲気が存分に味わえる。構図も良くて物語性がある。
お話も絵も良くて、買いたいと思ってしまいました。
「あおいジャッカル」 マーシャ・ブラウン 作 こみや ゆう 訳 瑞雲舎
「あおいやまいぬ」を改題。
これは上記の「きんいろのしか」を検索していて見つけました。
インドの昔話ということで興味を持ちました。
インドの「パンチャタントラ」という全5巻84話からなる寓話の中の一話だそう。
山の洞窟に住んでいたジャッカルが、おなかをすかせて町へ食べ物をさがしにでかける。
町の野良犬に追いかけられ、染物屋に逃げ込み、藍の大がめにとびこむ。
青いジャッカルになって、森の王になる。(インドの人たちにとって、青色は神の色だそう)
ライオンやトラなど森の動物たちを仕えさせるが、きょうだいのジャッカルは追い払ってしまう。
最後に格言がついていて、考えさせられる。世界最古の子ども向けの物語集だが、教訓というのがそれほど変わらないことに、時をこえて学べることに、うれしくなった。(”偽物”というテーマは現代に合っているのでは?)
絵(版画)が生き生きして、色も良くて素晴らしい。お話ともぴったり合って、手にとってほしいです。
「うらしまたろう」 時田史郎 再話 秋野不矩 画 福音館書店
日本の昔話だが、上記の秋野不矩さんの絵が良くて、書きたくなりました。
横長の絵本で、(大版ではないのに)映画の大スクリーンで見るような迫力があった。
龍宮の景色が色彩豊かで美しい。一場面、縦長で読むところもあって、効果的に使われていた。文章の区切りと絵がぴったり合っているのもいい。
おなじみの話で知っているつもりだったが、ちゃんと読んでみると、解釈が難しい話に思えた。
そもそも、たろうが龍宮へ行ったのは、いじめっ子から”かめ”を助けたからなのだ。生活の糧だった魚とひきかえに助けて、良いことをしたのに、幸せな一生を送れたのかと思える。龍宮での生活は楽しかったのかもしれないが、たろうの感覚では三年だった。(実際には三百年)
玉手箱は(開けなければ)永遠の命を授かる物だったのかな。乙姫は持っていればまたいつか会えるかも、みたいに言っていたので。
抒情的な美しい絵で(題字も良い)、おなじみの昔話が、深く違った世界に見えてきました。
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