アニメ「宝島」　その２：オリーブの散歩道：SSブログ

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アニメ「宝島」　その２　[アニメ] [編集]

アニメの「宝島」の放映は終わったのですが、再度見ても感動して、良かった話を書きたくなりました。

前半は少し書きましたが、後半もおもしろいです。年代を感じるところもありますが、ドラマがほんとに良く描かれている。
それから、声優さんの演技が良いのだと思います。主役のシルバーとジム。
それほどアニメに詳しくありませんが、声優さんによって、その人物が生きるかそうでないか、シルバーを見て思いました。声だけだからと言って侮れない、というのを感じるぐらい良かったです。

ジムの清水マリさんも良いです。これが東映動画（今は東映アニメーション）制作なら、野沢雅子さんあたりになるのだろうな、と思っていたら、映画版はそうみたいでした。
野沢さんは声質があまり好きでないし、他のイメージが強いので、清水さんはぴったりでした。

毎回クライマックスといった盛り上がりで、続きが気になります。
その中でも、良かったものをいくつか書こうと思います。

９話「奴隷みなとの人さらい」

久しぶりの陸地で食料などの供給をするのですが、ジムが仲間とはぐれて人さらいに捕まる話です。シルバーが助けに来て、事なきを得ます。船長が、時計が狂っていると、出発の時間を遅らせて待ってくれたのが良かったです。
それで話が終わるかと思ったのですが、海賊が撃ってきて、シルバーが犠牲を出さずに撃退する作戦を立てる話も加わって、ドラマが濃い回でした。

１３話「じいさまのちっちゃな鈴」

トレローニさんの従者のレッドルースじいさんが、シルバーたちの仲間に殺されてしまいました。
ジムは復讐しようと飛び出して、シルバーと出会いますが、撃てませんでした。
シルバーに対しての葛藤が、毎回見ものです。

１５話「シルバー式降伏のすすめ」

スモレット船長が撃たれて、井戸をだめにされたため、ジムが手術用の水をさがして、砦を飛び出すのですが、シルバーたちに見つかり、水がめを割られてしまいました。
その時のせりふがすごく良いです。

「これが戦さってもんさ。強くて頭のいい奴が必ず勝つことになってるんだ」

それに対してジムは
「違う！最後に勝つのは頭のいい方でもない！強い方でもない！正しい方が勝つんだ！」
と言います。１３才の少年らしさが好きです。

１８話「死んだはずだよ、ハンズさん」

ジムは海賊の船から大砲が撃てないよう錨を切って、船を流すのですが、海賊たちが狂って殺し合いをして一人になった所に、シルバーが戻ってきます。
敵のシルバーと力を合わせて、嵐の海を乗り切ろうとするのですが、その時のせりふが好きです。

「もし嵐を乗り切れたら、お前が一番好きな料理を作ってやる」とシルバーは言うのですが、ジムは
「おれは騙されないぞ。どんなにおいしいスープを作っても騙されないぞ。おまえはもう、おれの・・・
おれの・・・ジョン・シルバーじゃない！」と言って泣きます。

その前にも、船の浸水を修理しようとして、シルバーに助けを求めて、防げるのですが、その後の、お礼を言いたそうな、複雑な表情が良いです。

ハンズが生きていて、シルバーとやりあって、シルバーは海に落ちてしまうのですが、その時のジムのせりふも好きです。
「シルバーは裏切り者だ。人殺しだ。だけど、おれ、シルバーが死んだなんて思いたくない。絶対思いたくない」

登場人物が三人だけ（ほとんど二人）なのに、ドラマがあって魅せます。

１９話「これで最期か？不死身のシルバー」

船は運良く、嵐を乗り切って島に戻ってきました。ジムは船長たちがいる砦に向かうのですが、砦で出迎えたのはシルバーでした。
ジムは思わず駆け寄るのですが、海賊たちに捕まってしまいます。
海賊たちはジムを殺せと言うのですが、シルバーは「まだ子供だ」と言ってジムをかばうようなことを言い、一人がシルバーに反乱を企てます。
シルバーは「黒丸」（これを渡されたものは誰が殺してもいいのです）を突き付けられて、その書かれた紙を食べてしまって、殴りかかるのが、ほんとにかっこいいです。

２０話「こんどは磔！ロング・ジョン」

多勢に無勢で、シルバーは、はりつけにされて火あぶりにされることになりました。
その前に、もし宝を手にしても、自分がいないと船を動かせないと言います。
熱病で寝ていた水夫長が起きてきて、シルバーについていくと言います。

一人に縄をほどくよう命令します。ねめつけるような存在感に、他の皆もシルバーが頭だと言います。その後反乱を企てた者に言うせりふがかっこいいのです。

「反逆なんてのは、はっきりとした計画と展望がなきゃ、人は付いてこないんだよ」

ジムの独白も良いです。
「おれ、何と言ったらいいか、うまく言えないけど、おれ、シルバーが敵であることをすっかり忘れていた。シルバーの後ろ姿に飛びつきたい気持ちでいっぱいだった」

自分もシルバーが海賊であることを忘れていました。