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最近の読書 2023年冬 その3 ―覚え書― [本(小説)]

年末の掃除で慌ただしいですが、冬は読書に最適(?)なので、感想を。
今回はミステリー2作です。(今年の最初もそうだった)

映画「ミステリと言う勿れ」の影響で(同じ時期に、クリスティー原作の「ベネチアの亡霊」があったし)、ミステリー小説を読んでいました。


「ひらいたトランプ」   アガサ・クリスティー   加島祥造 訳

ひらいたトランプ (クリスティー文庫)

ひらいたトランプ (クリスティー文庫)

  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2012/08/01
  • メディア: Kindle版

上記原作の「ハロウィーン・パーティー」は貸出し中だったので、地味め(?)な「ひらいたトランプ」を。

予想通り地味だった。
異国が舞台だったり、派手めの話でなく、事件だけを推理できるかと思ったのだ。
読みやすく、単純で何か当たるかもと思ったが、見当違いだった。
解決に近づいたと思った、終わりの方の展開が予想外で、やっぱりクリスティーだと思いました。



「フランス白粉の秘密」   エラリー・クイーン   訳 越前敏弥・下村純子

フランス白粉の秘密 (角川文庫)

フランス白粉の秘密 (角川文庫)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2012/12/25
  • メディア: 文庫

上記が地味だったので、(定番だけど)10年ぶりにクイーンを読みたくなった。(昔もクイーンの方が好きだったのだ)
国名シリーズが読みやすいかと思い、これまた順当に、二番目の「フランス白粉の秘密」(やっぱりデビュー作の「ローマ帽子の秘密」より出来が良い?)
舞台が百貨店だし、そこそこ華やかで、あまり怖くなさそうというのがぴったり。

ハヤカワ文庫版で読もうと思ったが、図書館の所有本が少し古くて具合が悪くなりそうで、角川文庫に。(昔、ホコリとかに弱くて、あったのだ)
新訳にも興味があった。

すごくおもしろかった。

登場人物の一覧に、多くて大丈夫かと思ったが、見ながらだと混乱もなかった。
訳がくだけた感じだが、会話がむしろ自然な感じがするし、おもしろい。
人物が生き生きしていて、読みやすかった。

それからやっぱりエラリーの推理。手がかりになるものがいっぱい出てくるのだが、それが何を意味するのか、どう結びつくのか見当もつかなかった。少しずつわかって説明されて、自分でも目星をつけたのだが、わからなかった。
感心したのが、五冊の本から関連を見つけたことかな。あとブックエンドや靴の片づけ方も。

最終話の、エラリーの論理立った鮮やかな推理が気持ち良かった。

またクイーンを読もうかなと思うおもしろさでした。


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