最近の読書 2023年冬 その2 ―覚え書― [本(小説)]
最近の読書。このところ現代物です。
「タラント」 角田光代 中央公論新社
これは新聞連載で知って、少し興味を持っていました。(途中からだったので読んでいない)
忘れたけど(記憶違いかも)、紹介文に、心が傷ついた人の物語のようなものがあったからです。
「タラント」 角田光代 中央公論新社
これは新聞連載で知って、少し興味を持っていました。(途中からだったので読んでいない)
忘れたけど(記憶違いかも)、紹介文に、心が傷ついた人の物語のようなものがあったからです。
400ページ以上あるのだが、わりと読みやすかった。
主人公と祖父の20年間の話が、年代が前後して交互に描かれる。
主人公のみのりは大学で海外ボランティアのサークルに入る。ボランティア仲間との交流を通して、海外の人たちのことも描かれる。世界に目を向けられる。
わりと淡々として、特に何も起こらなく、どういう話なのかと思ったが、みのりの心情に共感するところが多かった。
「私の『ふつう』の日々と、私とはぜんぜん違うだれかの『ふつう』の日々を通じ合わせる方法を見つけたい」という言葉にはっとした。かつての自分と重なるようだった。
「つらさ比べをしていたら、この子たちの困難は他人ごとになり、この子の暮らす世界は異世界になる。どっちのつらさがより大きいかじゃない。― わかるか、わからないか、だいじなのはそこだ。あるいは、想像できるか、できないか。」
という言葉も心に残る。
みのりの祖父は戦争に行っていて、何か秘密があるようだ。
祖父の心情にふれられたのも良かった。
タイトルの「タラント」の意味が気になっていたが、最後の方で語源は「能力」「賜物」というのがあった。
みのりと祖父の話がタイトルとつながっていく物語は心地良かった。
「月の満ち欠け」 佐藤正午 岩波書店
映画になっていたことを思い出して、読んでみようと思いました。
調べると、岩波文庫版があって(古典の名作を出版しているところなので)結構、期待していたのだが、自分にはだめだった。
最初の方は、登場人物の関係性や話に興味を持って、読み進められた。
「生まれ変わり」がテーマのようで、ミステリアスでおもしろいと思ったのだが、”主人公”がどんどん変わって、うんざりしてきた。
人物が”瑠璃”さんでつながっているのだが、それだけみたいな。
各々の物語もつまらなく、中途半端で、誰にも感情移入できなかった。(最後の方は流し読みになった)
映画化するのは難しそうだと思った。
キャストを調べるとイメージが違って驚いた。(三角と正木瑠璃は見てみたいが)
現代物に少し興味が出てきていたが、また、はなれそうです。
主人公と祖父の20年間の話が、年代が前後して交互に描かれる。
主人公のみのりは大学で海外ボランティアのサークルに入る。ボランティア仲間との交流を通して、海外の人たちのことも描かれる。世界に目を向けられる。
わりと淡々として、特に何も起こらなく、どういう話なのかと思ったが、みのりの心情に共感するところが多かった。
「私の『ふつう』の日々と、私とはぜんぜん違うだれかの『ふつう』の日々を通じ合わせる方法を見つけたい」という言葉にはっとした。かつての自分と重なるようだった。
「つらさ比べをしていたら、この子たちの困難は他人ごとになり、この子の暮らす世界は異世界になる。どっちのつらさがより大きいかじゃない。― わかるか、わからないか、だいじなのはそこだ。あるいは、想像できるか、できないか。」
という言葉も心に残る。
みのりの祖父は戦争に行っていて、何か秘密があるようだ。
祖父の心情にふれられたのも良かった。
タイトルの「タラント」の意味が気になっていたが、最後の方で語源は「能力」「賜物」というのがあった。
みのりと祖父の話がタイトルとつながっていく物語は心地良かった。
「月の満ち欠け」 佐藤正午 岩波書店
映画になっていたことを思い出して、読んでみようと思いました。
調べると、岩波文庫版があって(古典の名作を出版しているところなので)結構、期待していたのだが、自分にはだめだった。
最初の方は、登場人物の関係性や話に興味を持って、読み進められた。
「生まれ変わり」がテーマのようで、ミステリアスでおもしろいと思ったのだが、”主人公”がどんどん変わって、うんざりしてきた。
人物が”瑠璃”さんでつながっているのだが、それだけみたいな。
各々の物語もつまらなく、中途半端で、誰にも感情移入できなかった。(最後の方は流し読みになった)
映画化するのは難しそうだと思った。
キャストを調べるとイメージが違って驚いた。(三角と正木瑠璃は見てみたいが)
現代物に少し興味が出てきていたが、また、はなれそうです。
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