最近の読書 2020年夏 ―覚え書― [本(小説)]
1年ぶりに、小説を読みました。(しかも暑い時期に、暗く重い話で)
「蠅の王」 ウィリアム・ゴールディング 平井正穂 訳
これは昔持っていて、20代の頃読みました。(多分、古本屋へ売ってしまった。)
内容はほとんど覚えていないが、子どもの頃好きだった「十五少年漂流記」の暗黒版のようで、当時、印象に残っていました。
読む本をさがしていて、名作とかおすすめ本で、ちらほら目に付いて、思い出したのでした。
「蠅の王」 ウィリアム・ゴールディング 平井正穂 訳
これは昔持っていて、20代の頃読みました。(多分、古本屋へ売ってしまった。)
内容はほとんど覚えていないが、子どもの頃好きだった「十五少年漂流記」の暗黒版のようで、当時、印象に残っていました。
読む本をさがしていて、名作とかおすすめ本で、ちらほら目に付いて、思い出したのでした。
今回読んでみて、前半は正直、あまり読み進められなかった。
人物の背景があまり描かれていないし、事件らしいものもなく、島の自然描写や生活に陰鬱な気持ちになった。
でも、後半は話が動き始めて、小さいエピソードだと思っていたものが、つながって暴走していく感じが、ドキドキした。
最後40ページぐらいの、手に汗握るような疾走感に、久しぶりに小説を読む楽しみを思い出しました。
読むまでは、いろいろあっても、陰謀、策略系(?)みたいなことを想像していたが、そういう頭を使う理性さえ吹っ飛んでしまう様が怖かった。(終わりの方は、個人の名前や人間ではなく、”蛮人”と表現されていたのがさらに恐怖を誘った。)
ラーフ(主人公)が「何が災いのもとなんだろうか?」と尋ねた時、一人を名指ししたのは、現代のいじめと変わらないように思えた。
素顔を隠す隈どりが、人間をいわば野蛮性へといかに開放するものであるか、という言葉も、現代の心や精神性を表しているように思えました。
小説は未来の設定(?)だが、現実の世界(精神性)が小説に追いついたようで、また少し怖くなりました。
人物の背景があまり描かれていないし、事件らしいものもなく、島の自然描写や生活に陰鬱な気持ちになった。
でも、後半は話が動き始めて、小さいエピソードだと思っていたものが、つながって暴走していく感じが、ドキドキした。
最後40ページぐらいの、手に汗握るような疾走感に、久しぶりに小説を読む楽しみを思い出しました。
読むまでは、いろいろあっても、陰謀、策略系(?)みたいなことを想像していたが、そういう頭を使う理性さえ吹っ飛んでしまう様が怖かった。(終わりの方は、個人の名前や人間ではなく、”蛮人”と表現されていたのがさらに恐怖を誘った。)
ラーフ(主人公)が「何が災いのもとなんだろうか?」と尋ねた時、一人を名指ししたのは、現代のいじめと変わらないように思えた。
素顔を隠す隈どりが、人間をいわば野蛮性へといかに開放するものであるか、という言葉も、現代の心や精神性を表しているように思えました。
小説は未来の設定(?)だが、現実の世界(精神性)が小説に追いついたようで、また少し怖くなりました。
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