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感情の鈍化 ―高校生時代― [ひきこもり]

高校生になると、さらに感情の鈍化が進んだように思います。
無事、志望校に合格してほっとしましたが、それからは何もありません。
勉強は、自分に自信が持てたことも本当ですが、勉強をして何かになるという目的はありませんでした。大学へ行くつもりはなく、地元の会社に入って、結婚する、と当たり前に思っていました。
それより、社会へ出て働くということ自体、自分に出来るのか、という不安でいっぱいでした。

 

高校は、四分の一ぐらいは、同じ中学の子だったように思いますが、他は他校の子で、一から友だちを作らないといけません。
中学の時も友だちについていけなかった感じなので、余計大変です。
クラスに一人か二人ぐらいは、似たような子や話しかけてくれる子もいて、全くの一人というわけでもありませんでしたが、やっぱり表面だけでした。

中学三年生の時だと思いますが、あることについて一人ずつ意見を言う、というのがありました。
皆の前で発表するというのは、当時の自分には恥ずかしかったのですが、それ以前に、思ったり感じたりすることがなく、どう言えばいいかわからず、一人何も言えず、そのまま座ったことがありました。
「自分は大人しいのではなく、空っぽなのでは?」と思った最初かもしれません。

高校でも、友だちのこと、先生のこと、おしゃれのこと、テレビのこと、何一つ実感みたいなものがわかなくて、ほとんど黙って聞いているだけでした。

家では妹も中学生で、口でも他のことでも負けてしまって、母も妹と比べて、ますますバカにする感じで、話せなくなりました。
何かわからないことを聞いても、怒った調子で言われます。「あんた、口があるんでしょう。耳があるんでしょう。だったらできないことなんてないはずだ」
何を聞いたり話しても仕方ない、というのは小学生の頃からわかっていて、何年ぶりかで聞いたのです。
本当の、生身の人間関係というのをほとんど知らないまま、社会に出ることになったのでした。

 

 


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