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原ちえこさんの漫画 [少女漫画]

中学、高校時代好きだったのは、いがらしゆみこさんと原ちえこさんの漫画でした。
最初に好きになったのは、原ちえこさんの「フォスティーヌ」でした。
コミックスも、後で買ったものなども含めて、一番多く読んだ漫画家だと思います。
読み切り作品も好みの外国ものが多く、大作というのではないのですが、何となく残るものがありました。

絵が好きで、流れるような、変形したコマ割りなど(専門的なことはわかりませんが)動きがあって、画面が華やかで(少しうるさい感じの所もありますが)人物にも感情移入しやすかったです。
最近の作品は全然知りませんが、当時のものを、内容と感想を、簡単にいくつか紹介したいと思います。

「フォスティーヌ」

フォリーは、明るくおてんばなジプシーの娘です。
旅から旅への生活で、オーストリアのウィーンにほど近いノイシュタットの町から物語が始まります。フォリーはピアノがとても上手で、演奏を聞いた領主が屋敷のパーティに一座を招きます。

フォリーはそこで、小さい頃から大事にしているペンダントを落としてしまいます。
それを拾ったのはブランシェ伯爵で、彼は驚きます。その持ち主は、十二年前、母子で行方不明になったウィーン大公の娘だからです。
ウィーンでフォリーは、偶然にも伯爵の母親に才能を認められて、ジプシー一座から一人離れて、レッスンを受けることになりました。

フォスティーヌ (1) (KCデラックス―ポケットコミック (869))

フォスティーヌ (1) (KCデラックス―ポケットコミック (869))

  • 作者: 原 ちえこ
  • 出版社/メーカー: コミックス
  • 発売日: 1997/10
  • メディア: コミック

花にドレスに時代物の建物など、やっぱり絵が好きでした。
でも、物足りない部分もあって、フォリーの髪型やドレスはわりとシンプルで、もう少し凝ったものも見たかった。男性の服がいつもワンパターンで淋しかったです。
コマ割りなど動きがあって、せりふも生き生きしていたのが、全体的に良かったのだと思います。

細かい部分、納得いかない所もあって、一番思ったのが、フォスティーヌとして生きよう、と自分で決心したのに、あまりにも早く、簡単に「元のフォリーに戻りたい」なんて、身勝手だなと、当時思いました。(作品そのものを否定するようなクライマックスですが)



「風のソナタ」

アリスはピアニストを夢みる資産家の娘です。両親はいませんが、弟と妹、祖母と何不自由なく暮らしていました。
でも、事業の失敗で、家が破産してしまい、田舎町の別荘で暮らすことになります。
そこで知り合ったのは、画家志望のローリーでした。彼はアリスに音楽教師の仕事を紹介してくれ、二人は次第にひかれあっていきます。

風のソナタ 1 (KCデラックス ポケットコミック)

風のソナタ 1 (KCデラックス ポケットコミック)

  • 作者: 原 ちえこ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1998/09
  • メディア: コミック

連載としては、3作目だったと思います。
花にドレスにピアノ、と「フォスティーヌ」と似た要素が入っていますが、話はこちらの方が好きです。
絵は、前よりうるさい感じの所もありますが、繊細さがあります。
演出も目を引きます。

感想は、真っ先に思うのは「ローリーが嫌い」ということでしょうか。
たいてい嫌いでも物語の中の人物として楽しめるのですが、このローリーは、現実の男性像として、将来こういう人とは結婚したくないと思った最初かもしれません。

あと、プリシーの描き方というか心理がいまいちわかりません。意識的にアリスを邪魔している感じに思えたのに、姉のことを心配して、ローリーと一緒に行くように言うせりふなど。
アリスとギルバートがやっぱり好きでした。



「虹の伝説」

北欧のある公国が舞台で、上記2作より絵も話も華やかで、一番ロマンスの色合いが濃い作品だと思います。

"虹の伝説"  フィンニーの住んでいる所では、虹が出た日に、願いを込めて七種類の花を摘んで、それを枕辺に置いて眠ると、未来の恋人の夢が見られるという伝説があります。

伯爵令嬢のフィンニーは少女の頃に、グレン公爵の息子アドリアンと出会います。ある日、その夢に出てきたのはアドリアンでした。
フィンニーは彼が運命の人だと思ったのですが、大貴族グレン家のただ一人の後継者として家を継ぐため、フィンニーとは、はなればなれになります。

虹の伝説 (1) (講談社漫画文庫)

虹の伝説 (1) (講談社漫画文庫)

  • 作者: 原 ちえこ
  • 出版社/メーカー: コミックス
  • 発売日: 2001/05
  • メディア: 文庫

「フォスティーヌ」でなく、この作品を中学生の時に初めて読んでいたら、夢中になっていたのではないかと思います。読んだ時は年齢的にも少しついていけないし、パターンに飽きかけた頃だったですが、絵は一番きれいで、花にドレスに、まさに少女漫画で、原さんの代表作と言えるものだと思います。



「くせっ毛ララバイ」

くせっ毛がコンプレックスの岸本遥先生と中学二年四組の生徒たちの学園もので、半分読み切り連載という感じの作品ですが、話としては一番おもしろい気もします。
登場人物が皆、魅力的です。米山君と森川ナナさんが結構気に入っています。

くせっ毛ララバイ 1 (KCデラックス)

くせっ毛ララバイ 1 (KCデラックス)

  • 作者: 原 ちえこ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1999/07
  • メディア: コミック


読み切り作品も、ほとんど読みましたが、それぞれ良くて好きです。
恋を描くのは同じなのですが、舞台や設定がバラエティに富んで楽しめます。

特に好きなのは「三つのブランコの物語」「ペルシャンブルー(これらは3回連載ですが)
「風のソナタ」の番外編「こがね色にセレナーデ」などです。

三つのブランコの物語 (KCデラックス)

三つのブランコの物語 (KCデラックス)

  • 作者: 原 ちえこ
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1998/12
  • メディア: コミック


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