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「カサンドラ症候群」 岡田尊司 著 [本(新書/心理・教育)]

久しぶりです。また、心に関する本です。
図書館で目に付いて、興味を持ちました。(以前読んだ「愛着障害」と同じ岡田尊司さんの著書なのも読みやすいかと)
自分にも覚えがないわけでなく、心理が参考になるかと思ったのです。

カサンドラ症候群 身近な人がアスペルガーだったら (角川新書)

カサンドラ症候群 身近な人がアスペルガーだったら (角川新書)

  • 作者: 岡田 尊司
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2018/10/06
  • メディア: 新書


「カサンドラ症候群」とは夫が(妻が)アスペルガーなどの障害によりパートナーに生じる心身の不調。
共感性や応答性に欠ける夫と暮らす苦痛だけでなく、周囲の人にもわかってもらえないという二重の苦しみがある。

アスペルガーなどの特性だけでなく、愛着スタイルやパーソナリティ障害なども原因になるという。
いくつか事例があったが、普通の人間関係とあまり変わらない感じも受けた。

「ストレスへの対処が真逆」というので、同僚との関係が突然変わったのも腑におちた。
自分は愛着スタイルが恐れ・回避型で相手が不安型だったのだ。(承認欲求が強い人が多い)
ストレスを受けた時、自分は一番弱いところ(話す・聞くなどコミュニケーション系)にきて、さらに無口になる。何も感じていないわけではなく、そうすることで心を立て直そうとする。でも、相手は人にあたったり過剰に反応する。それでお互い相手の反応がさらにストレスを引き起こす。

共感性というのは改めて大事なことだとわかった。

「カサンドラ症候群」は共感性や愛着の機能不全の問題というのが勉強になった。
「愛着」が生存さえ左右する重要なものである研究が興味深かった。

20世紀初めまで、施設に入れられた子どもが栄養や住環境は整っているはずなのに、育たなくほとんど亡くなっていたという。それとは対照的に刑務所の育児室で育てられている赤ん坊は劣悪な環境におかれていたにもかかわらず、元気にすくすく育つことができた。
その差は母親が世話をしていたこと。母親でなくとも特定の養育者が愛情を注いで世話をすれば、子どもは健康に育つという。

夫婦関係だけでなく人間関係全般にも通じる心理や修復の方法、コミュニケーションの本質が書かれていて、改めて気づくこともありました。
読んで良かったです。


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