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最近の読書 2013年秋 ―覚え書― [本(小説)]

久しぶりに、読んだ本の感想です。
ずいぶん前から読み始めたものもあるのですが、今になってしまいました。



「自負と偏見」   オースティン   新潮文庫   

本の整理で見つけました。こんなものを持っていたのを忘れていました。
20代の頃読んで、わりと読めたことは覚えているのですが、話の方はほとんど忘れていて、今回読み直しました。

自負と偏見 上巻 (新潮文庫 オ 3-1)

自負と偏見 上巻 (新潮文庫 オ 3-1)

  • 作者: オースティン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1963/06
  • メディア: 文庫


 

自負と偏見 (新潮文庫)

自負と偏見 (新潮文庫)

  • 作者: J. オースティン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1997/08/28
  • メディア: 文庫



話はシンプルで、主人公のエリザベスと姉のジェインが、結婚するまでの物語で、その間の誤解やすれ違いを描いたものだが、恋愛描写はわりと少ない。(タイトルがぴったりきました)。
これといった事件も起こらず、どういう展開で進んでいくのかと思っていたが、会話がおもしろく(訳が良いのか)読み進められる。

登場人物が好きだ。エリザベスもだけどやっぱりダーシー。
そんなに嫌な人だとは思えなく(ビングリーの親友だから)、世渡り下手と自分で言っているようなところは親しみを感じた。
最初の登場から、エリザベスの相手だとわかって興味津々。ウィカムとどう評価が逆転していくのか楽しみだった。

下巻は一気に読めておもしろい。
ダーシーが愛を告白する場面はほんとに大笑いしてしまった。
終わりの方のエリザベスとキャサリン夫人とのやりとりも爽快だ。

著者のオースティンが200年以上前の人だと知って驚いた。フランス革命の時14歳だったそうだ。
国は違うが、動乱の時代というのは予想できて、こんな時に、こういう平和で平凡な日常の話を描かれていたことにも驚いた。
当時の人間も今と変わらない感情で生きていたと思える。(やっぱり訳が読みやすい)
どの人物も身近にモデルがいそうなぐらい、親近感があって、生き生きしている。
200年も読み継がれていく作品というのが納得できました。


「黒衣の花嫁」   コーネル・ウールリッチ   ハヤカワ文庫   

持っている本の整理で十何年ぶりかで読みました。
ミステリーです。話の筋は忘れていましたが、何となくわかります。
犯人は分かっています。要はなぜか?というのがポイントなのですが、最後であっと言わされてしまいました。
主人公があまりに哀れで、読後感がつらいです。
情景描写などは良くて、ミステリーとしては良いかもしれませんが、好みでなかったです。

黒衣の花嫁 (ハヤカワ・ミステリ文庫 10-4)

黒衣の花嫁 (ハヤカワ・ミステリ文庫 10-4)

  • 作者: コーネル・ウールリッチ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 1983/08
  • メディア: 文庫

「宝島」グイン・サーガ外伝17   栗本薫   ハヤカワ文庫   

これも、途中で挫折したのを、読み直しました。(十年ぶりぐらい?)
若き日のイシュトヴァーンの冒険話で、「幽霊船」「マグノリアの海賊」に続く完結編です。(この2冊は手放してしまいました)。

以前、上巻の終わりぐらいで挫折したのですが、やっぱり読まなくても良かったかなと思うぐらい、内容が薄かった。
文章が冗長で、下巻で宝が見つかった(見つかるまでも)場面もあっけなく、ドラマがない。
イシュトヴァーンの心理も登場した本編1巻から思うと、後付けみたいな感じがします。

下巻の丹野忍さんの表紙イラストはすごく気に入っています。

宝島 (下)―グイン・サーガ外伝(17) (ハヤカワ文庫JA)

宝島 (下)―グイン・サーガ外伝(17) (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 栗本 薫
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2002/11
  • メディア: 文庫


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