「『アダルト・チルドレン』完全理解」 信田さよ子 著 [本(新書/心理・教育)]
「アダルトチルドレン 完全理解」
"ひきこもり"として自分のことを書いてきたのですが、根本はこれだと思います。(その結果ひきこもる)。
アダルト・チルドレン(AC)の語源は、アダルト・チルドレン・オブ・アルカホリックス(Adult Children
of Alcoholics)と言って、アルコホリックスのチルドレン、アルコール依存症の親を持つ家族に生まれて成長し、大人になった人という意味だそうです。(他にギャンブル依存でも、ワーカホリックの子どもでもいいとのこと)
「自分の生きづらさが親との関係に起因すると思う人」で、主観的、自己認知(一応の規制のもとに)で構わないということです。
内容はまた章タイトルで書きます。
第一章 現代人の表情
第二章 アダルト・チルドレンの誕生
第三章 ACとは、どんな人?
第四章 ACの主役は中年世代
第五章 ACと記憶の渦
第六章 インナーペアレンツ
第七章 回復の方法
第八章 ACプライド
この本を読んで、自分がずっと悩んできて、もやもやしていたことが、整理されて、くっきりと形になったのでした。
まさに自分とぴったりでした。
「支配・被支配」の関係やACの類型。(私の場合は「順応する子ども」です。最近では「ロンリー」や「ロストチャイルド」という言葉が、調べるとありました)。
「ACと記憶の渦」の章ではいろいろな親子関係の例が書いてあり、自分とは違うものでも、共通点や納得するものがありました。
霧が晴れていくように、今までのことがわかったのでした。
当時、一番救われたのは「人のせいにすればいい」という言葉でした。
「(常識では人のせいにするのはよくないことになっていますが)人のせいにできなかったから、ここまで苦しかったわけです」
「ACの人たちが『親が悪い』と言えたら、一段階ステップアップした」という言葉でした。(「自分は間違ってなかった」と思えた)。
「自分の性格がおかしいのでは?」という気持ちは、やっぱりどこかにあったのです。
「自分が楽になることはいいことだと認める」という言葉に救われたのです。
「『より良い自己を』という生き方をやめること」というのが、それからの自分の原点になりました。
少し前から「レールを降りる」ということは意識していたのですが、背中を押された気がしたのでした。
「もう一度最初から自分を作り直していく(育て直す)」 「気持ちに正直になる」 「余分なものは背負わず、いやなことはしないで、楽に生きる」(なかなか大変だったのですが)。
それが原点で、今の自分があると思っています。
1996年発行の本ですが、今読んでも、最初の「現代人の表情」など、同じように思えます。
「ニセの平和、和やかさ」 「NOが言えない」 「同質社会」
子どもたちがこれらを敏感に感じ取って、子どもの世界でも大人と同じ息苦しさで、かつての自分のように苦しむ人が多くなった気がしています。
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