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「7SEEDS」 田村由美 著 その2 [少女漫画]

この漫画はちょうど1年前に読み始めたのですが、何と完結だそうで、淋しいです。(もう少し早く読んでいたら)
掲載誌を記念に買いました。読んでいませんが、扉絵だけで泣きそうになりました。(連載最初から読んでいた人は、どれほどの感慨だろう)
コミックスの方は32巻まで読んで、あと少しまだなのですが、感想らしいものを書いておこうと思います。

7SEEDS 32 (フラワーコミックスアルファ)

7SEEDS 32 (フラワーコミックスアルファ)

  • 作者: 田村 由美
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2016/08/10
  • メディア: コミック


月刊flowers(フラワーズ) 2017年 07 月号 [雑誌]

月刊flowers(フラワーズ) 2017年 07 月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2017/05/27
  • メディア: 雑誌


こんなに夢中になった漫画は(漫画以外の作品でも)、何年ぶり(何十年ぶり?)かと思うぐらいです。
いくつかおもしろい漫画もあったが、話がわかれば、もう満足で、読み返すことは近年なかった中、何度でも読める。

長編で、必要なのかな?とか、緩いところも一部あったけど、話が進むと必要というか、つながったり納得できるところもあって、発見がある。

物語の中での心理描写(会話)が見事だと思う。人物の一人一人が実体を持って生きて感じられる。
いまいち苦手だった人物も、違う一面を見て、ぐっと近くなったり、理解できたりしておもしろい。
近未来サバイバル物だけど、群像心理劇(?)の方が、自分にはぴったりくる。

何もない場所を舞台にすることによって、生きていくことの本質を描いていると思う。
人間は文字通り、人の間で(関係で)成長していく。

感情の大部分や人間関係を学べた感じだ。
誰かしら、似ている(持っている)部分を見出せると思う。

公式ファンブックに、共感できるキャラクターとあこがれるキャラクターのアンケートがあったけど、自分は、感情移入していたのはナツ、嵐、蟬丸、安居、あたりかな。(せりふに残っているものが多い)。
あこがれるのは、新巻さん、牡丹さん、繭ちゃん。繭ちゃんは出番は少ないけど、最期の状況で小瑠璃のことを思う気持ちが尊敬する。


心に残ったせりふはいっぱいで書ききれないけど、真っ先に思い出すのはハルのせりふかな。
野球だのサッカーだの、生きるのに必要ない、という安居に対して言う

「じゃあ なんで 戦時下でピアノを弾くのさ 絵を描きながら飢え死にするのさ 内戦のさなか歌を歌うのさ ボールを蹴るのさ 人として生きていくためじゃないか そういうことがわからないから すぐ暴力に走るんだよ」  (14巻 P.174)

最近読んだので残っているのは、身重で動けないくるみを守ろうと、流星が辺りの様子を見に行こうとする時の、くるみの一連のせりふ。

「今・・・行こうとするのは わたしと向きあうより 命を懸ける方が楽だからでしょ?」
「ダメだからイヤだって言ってない!ダメでいいから寄り添ってって言ってるの」
(29巻 P.141-146)

百舌を追いかけようとする安居に対して言う嵐の言葉も残る。

「そりゃわからないよ 一緒に育ったわけじゃないんだから でもそれを言ったら みんなわからないじゃないか」
「だけどそれを言ったら 話はそこで終わるだろ 誰ともつきあえないじゃないか」
(31巻 P.48-49)


絵が少し雑とか、人物の年齢が偏っていたり(少女漫画だし)とか、細かい欠点はあっても、物語のおもしろさやパワーみたいなものに全然気にならなくなります。
人の感情に興味がある人、熱い感動が欲しい人は、はまると思います。(大人でも十分読める名作だと思います)。










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