映画感想 2016年 その3 [ドラマ・映画]
芸術の秋だし、気候が良くなって(サイクリングも兼ねて)、久しぶりにレンタルDVDを借りてきました。
「ショコラ」 2000年
出演者 ジュリエット・ビノシュ ジョニー・デップ
これは、以前、おすすめ(恋愛?)映画で検索していて見つけました。
同じ作品ばかりだぶっていることが多いのですが、あまりなく、タイトルが変わっていて、内容も合いそうで(?) 興味を持ちました。
「静かな愛の物語」 でした。すごく良かった。
舞台は1959年、フランスの小さな村。村人は秩序正しい暮らしを営んでいました。"しきたり"を守らなければいけません。
冬のある日、二人の母娘(ヴィアンヌとアヌーク)がこの村にやってきて、空き店舗でチョコレートショップを始めます。
でも、教会へ行かず、断食期にチョコの店を開くヴィアンヌを、村長のレノ伯爵は目の敵にします。
最初は、奇異な目で見ていた村人も、相手の心がわかるヴィアンヌとカカオの効能にひかれて店を訪れます。
そんなある日、流れ者の一団が船でやってきて、川で生活を始めます。
ヴィアンヌと友人たちが彼らと歌や踊りに興じる姿を見た村長は、このままにしておけないと言います。そうして"事件"が起こります。
映像は暗めだけど、美しくて、音楽が良い。
ヴィアンヌと村人との交流が丁寧に描かれているのが好きだ。
娘に断絶されていて、孫にも会わせてもらえないアルマンド。夫から暴力を受けていて、頭がおかしいと噂されているジョゼフィーヌなど、ヴィアンヌによって変化が訪れるのが見どころ。
ヴィアンヌに助けられたジョゼフィーヌが、今度はヴィアンヌを救った場面は泣きそうになった。
現代は規律と快楽のバランスが崩れているが、最後の方、神父の言葉は心に残りました。
静かだけどドラマが(人生が)いっぱいで、チョコと共に味わい深い作品でした。
「ネバーランド」 2004年
出演者 ジョニー・デップ ケイト・ウィンスレット
上記の「ショコラ」でも出演していたジョニー・デップが主人公を演じていて驚いた。(俳優さんとかよく知らなく、偶然)。
悪くないが、1回観れば満足でした。
舞台「ピーター・パン」が誕生するまでの、劇作家J・M・バリの物語だが、テーマは想像力を持つことの大切さかなと思いました。(原題は「FINDING NEVERLAND」となっているのが納得)。
舞台が好きなので、最初はわりと入りやすかったけど、場面がさらさら流れる感じでいまいち残らない。バリと妻のメアリーの関係(冷えているにしても、メアリーに同情してしまった)や、ディヴィス未亡人と息子たちと、どうしていつもいるのかもよくわからなかった。
「ごっこ遊び」や空想場面もつまらないし、そうするうちに夫人が倒れて、話がどこへ行くのか、またわからなくなった。
悪くないのだけど、素通りしてしまうのだ。
最後、バリがピーターと話す場面で、それまでのよくわからない場面が帳消しになった感じだ。
「終わり良ければ全て良し」で。
夢のような舞台と、バリの現実生活の厳しさが良い対比になっているのは良かった。
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