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映画「仮面の男」 [ドラマ・映画]

DVDの感想が続きます。
レンタルで借りました。当時観たのですが、宝塚でやったので、また観たくなりました。
細かい話は忘れましたが、最後の戦いの場面ではらはらしながら見ていて、全体でもおもしろかったというのは覚えています。
良かった映画のタイトルだけで、これを思い出すのでした。

今回観て、同じ場面で泣いてしまいました。(泣くような映画ではないのですが)

(少しネタばれします) 

17世紀フランスが舞台の話で、有名な「三銃士」が活躍します。
三銃士はもう中年だけど、皆、個性が魅力的です。
アラミスは信仰、ポルトスは生命力、アトスは息子のラウル、ダルタニアンは忠誠と、それぞれの生き方が物語の中で上手く描かれています。
ある日、アラミスの提案で、国王ルイ14世をすげ替える計画から、三銃士が新たに結束します。

話がすごくわかりやすくて(構成が良いと思います)、場面の一つ一つがおもしろくてドラマがあるのです。
王と三銃士の仲間の板挟みで苦悩するダルタニアンや、助けられたフィリップが三銃士の気持ちを知って目覚めていく所、彼らとの絆など、心理描写が好きです。
皇太后とダルタニアンの秘められた恋も、お互いの遠くからの視線だけで、そうなのかな、とわかったり、ルイがクリスティーンに近づくのに、噴水で道を阻むとか、演出の良さが目に付きました。

フィリップが皇太后と対面する場面も、生まれた時に彼を託した司祭が見守る姿に、感動が倍増しました。銃士隊が最後にダルタニアンたちに銃を向けないといけない苦悩とか、脇役の隅々まで感情移入できます。

最後で意外な真実が明かされるのですが、ダルタニアンの葛藤がより深いものだったとわかります。
ラウルが前線で戦うことになった時、アトスに言われた言葉やアラミスが"孤独な戦い"とダルタニアンを気遣う所など、さらに味わい深い場面としてよみがえってきました。

絶体絶命でもお互いを思いやる気持ちや銃士の絆にやっぱり泣きました。
「死に花を咲かせよう」と言って立ち向かっていく姿は、映画だけど本物に見えました。
フィリップとルイを入れ替えるのも、失敗するだろうと思っても、夢にかける信念を貫く姿が、それまでに描かれていたから。
本当にかっこ良かったです。中年で容姿がよくなくても、そんなこと忘れていました。

美術もすごく良くて、豪華な宮殿や田舎の生活などリアルで楽しめます。
暗めの色調も好きです。
音楽も重層で仮面舞踏会の場面は絢爛豪華で良かった。

演技も良かった。主役のルイとフィリップの演じ分けに目を見張りました。
他の俳優さんも良くて(イメージ的にぴったり)、時代物の世界にすんなり入って浸れました。
物語も映像も両方楽しめる作品です。

仮面の男 [DVD]

仮面の男 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント
  • メディア: DVD


もう一枚、宝塚関連で借りました。次回の星組公演の原作「オーシャンズ11」です。
犯罪アクション物で、こういう機会がなければ、一生観ないタイプの映画です。
実際、30分観るのもしんどくて、1時間ぐらいでもうやめようかと思いましたが、せっかく借りたので、最後まで観ました。

刑務所を出所した主人公が仲間を集めて金庫破りをするのですが、人物の関係性とか役割が全然把握できなかった。映像があっちこっち行って、せりふも少ない感じで、計画とかもよくわからないまま終わっていました。
どうしてこういう題材を宝塚で舞台化するのかと思っていましたが、最後まで観るとわかる気がしました。(テーマは"愛する女のため"でしょうか。男役も多そうで、「スカピン」のようなノリになるかな)


  


 


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