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最近の読書 2019年 絵本 [本(絵本)]

少し暖かくなってきましたが、気力の方はいまいちで、このところ絵本を読んでいます。

少し前、お気に入り絵本をまとめたのだが、早くもすごく良い絵本に出会いました。
まだまだ見つかりそうな、お気に入りが更新されそうに思えた出会いでした。


「ハリネズミと金貨」   V.オルロフ 原作   田中潔 文   V.オリシヴァング 絵

ハリネズミと金貨―ロシアのお話 (世界のお話傑作選)

ハリネズミと金貨―ロシアのお話 (世界のお話傑作選)

  • 作者: ウラジーミル オルロフ
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2003/11/01
  • メディア: 大型本


森の小道で、ハリネズミのおじいさんが金貨を見つけます。年をとって冬ごもりのしたくも大変になってきたので、この金貨で干しキノコでも買おうとするが、どこにも売っていません。
困った時、頼りになったのは、金貨よりも出会った動物たちでした。

お金と人とのつながりという、社会の原点を思い出させてくれる話です。
ともすればお金が役に立たない、お金があっても手に入らないものがあることに、改めて気付かされます。

絵は一目ぼれというか、自分の深い部分の好みを思い出したみたいで、すごくひかれました。
タッチと色使いが好きです。あたたかくて芸術性もあって、話にもぴったりでした。

思いやりにあふれた良い話ですが、絵本の中だけの話というのもほんの少し思いました。
でも、あとがきを読むと、ロシアは市場の働きが弱く、必要な時に必要なものを得にくい社会で、友人知人の間で必要な物やサービスを融通しあわねばならないことが多々あったということです。
「100ルーブリより100人の友を持て」ということわざがあるそうで、話が身近になって(社会に希望が持てそう?)考えさせられる絵本でした。



「マーシャと白い鳥」   M・ブラートフ 再話   出久根育 文・絵   偕成社


マーシャと白い鳥 (世界のお話傑作選)

マーシャと白い鳥 (世界のお話傑作選)

  • 作者: ミハイル ブラートフ
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2005/10/01
  • メディア: 大型本

上記の絵本でロシアに興味を持って、この機会に、以前から気になっていた出久根育さん絵の、ロシア民話を読みました。

女の子マーシャは、出かける親に弟のワーニャのめんどうをみるよう頼まれるのですが、マーシャは遊びに行ってしまい、そのすきに弟が白い鳥にさらわれてしまいます。

自分のせいなのだから、自分で弟をさがす、というマーシャの行動が子どもながらにえらい。
途中出会うペチカやりんごの木などが助けてくれるが(先に書いた絵本とも通じるようだ)、一方的なものでなく、マーシャも彼らを助けるのが良い。

絵が幻想的で美しい。白い鳥がかえって怖さを出している。
チーズでできた岸が美味しそう。

芸術的な絵でロシアの雰囲気があって、物語も教訓を含んで、味わい深い絵本です。





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