最近の読書 2024年秋 ―覚え書― [本(小説)]
最近の読書。
今年は現代物(日本)づいています。
あさのあつこさんの「NO.6〔ナンバーシックス〕」を読みました。(1巻だけだが)
「NO.6〔ナンバーシックス〕」 あさのあつこ 講談社文庫
あさのさんの作品を読むのは「バッテリー」以来で14年ぶりです。(しかも、いつもと系統が違う近未来SF小説)
今年は現代物(日本)づいています。
あさのあつこさんの「NO.6〔ナンバーシックス〕」を読みました。(1巻だけだが)
「NO.6〔ナンバーシックス〕」 あさのあつこ 講談社文庫
NO.6〔ナンバーシックス〕♯9 (講談社文庫 あ 100-10)
- 作者: あさの あつこ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/07/15
- メディア: 文庫
あさのさんの作品を読むのは「バッテリー」以来で14年ぶりです。(しかも、いつもと系統が違う近未来SF小説)
きっかけは、図書館で現代文学(文庫)のコーナーを見ていて、あさのあつこさんの
「たまゆら」という本が目に付いたことです。児童書のイメージがあったので、こういうのも(最初の数ページだけ読んだが)描かれるのだと、著者のことを思い出したのでした。
それから検索をすると、十年以上の間に著作がふえていて、驚いたのでした。
しかも時代小説がメイン(?)のようになっていて、さらにびっくり。
調べて興味を持ったのが「NO.6」。
タイトルは以前、見たことがあったが、SFっぽいので、最初から眼中になかった。
アニメになっていて少し興味が出てきた。時代小説は、今は、ノらない感じなので、とりあえず1巻だけ読んでみた。
前置きが長くなりました。
予想以上におもしろい。近年興味を持った、近未来ディストピア小説だった。
理想都市「NO.6」でエリートとして育てられた紫苑は、「ネズミ」と名のる少年と出会う。
物語の始まりは2013年になっている。小説の発行が2003年で(当時)10年後の設定で、今だと十年以上前になってしまう。SFの設定も読んだことがある感じだが(むしろ、ついて行きやすい)、そんなことがメインでない。
主人公の「紫苑」と「ネズミ」がいい。人物や心理描写にひきこまれる。
イントロだけで、心をつかまれた。
二人が出会うのに、10ページもないのだ。
あの時、窓を閉めて、適度に乾いた快適な部屋にいることを選んでいたら、ぼくの人生はまるで違ったものになっていた。
どうしてあの夜、ぼくは窓を開けてしまったんだろう?
紹介文にある言葉にそそった。
YA向けなので、読みやすいが、軽くなく、生きることの熱量みたいなものが伝わってくる。(わりとハード?)
大人(いい年)の自分でも、心に響いてくるものがいっぱいある。(そういえば「バッテリー」に通じるところもありそうな)
「そうだ、叫べ。諦めるな。まだ十六だぜ。諦めるのなんか、百年早い」(P.153)
ネズミが、古典「ファウスト」の引用をして言うせりふ
「あんた、頭ばっかじゃなくて魂も少し鍛えるんだな。―」(P.200)
何でもないせりふだけど、重みがある。
話の展開もすごくおもしろい。(今の自分にはちょうどいい感じ)
9冊+外伝1冊あるが、これは全編読むのが確定しました。(いつになるか?)
ちなみに上記の「たまゆら」は先に読みました。
レビュー数が少なくて、おもしろくないのかなと思っていたが、読んでみようかと思った時に、「貸出し中」になっていて(他人が借りていたら読みたくなる?)、後で読みました。
山と、ふもとの町との境に老夫婦が住んでいる。山へ登る人が立ち寄れる最後の家だ。
夫婦はどんな人でも受け入れる。食べ物でも寝床でも用意する。
そこに一人の娘が戸を叩いた。
雰囲気的なものはわりと好きだが、読む人を選びそうな話かな。
自分は良くもなく、悪くもなくといった感想。
人の世と山の境界というのが、よく出てきたが、最後でその意味やテーマがわかった気がしました。
ネットで調べるのもいいけど、図書館へ行って、思いがけない本の出会いがありました。
「たまゆら」という本が目に付いたことです。児童書のイメージがあったので、こういうのも(最初の数ページだけ読んだが)描かれるのだと、著者のことを思い出したのでした。
それから検索をすると、十年以上の間に著作がふえていて、驚いたのでした。
しかも時代小説がメイン(?)のようになっていて、さらにびっくり。
調べて興味を持ったのが「NO.6」。
タイトルは以前、見たことがあったが、SFっぽいので、最初から眼中になかった。
アニメになっていて少し興味が出てきた。時代小説は、今は、ノらない感じなので、とりあえず1巻だけ読んでみた。
前置きが長くなりました。
予想以上におもしろい。近年興味を持った、近未来ディストピア小説だった。
理想都市「NO.6」でエリートとして育てられた紫苑は、「ネズミ」と名のる少年と出会う。
物語の始まりは2013年になっている。小説の発行が2003年で(当時)10年後の設定で、今だと十年以上前になってしまう。SFの設定も読んだことがある感じだが(むしろ、ついて行きやすい)、そんなことがメインでない。
主人公の「紫苑」と「ネズミ」がいい。人物や心理描写にひきこまれる。
イントロだけで、心をつかまれた。
二人が出会うのに、10ページもないのだ。
あの時、窓を閉めて、適度に乾いた快適な部屋にいることを選んでいたら、ぼくの人生はまるで違ったものになっていた。
どうしてあの夜、ぼくは窓を開けてしまったんだろう?
紹介文にある言葉にそそった。
YA向けなので、読みやすいが、軽くなく、生きることの熱量みたいなものが伝わってくる。(わりとハード?)
大人(いい年)の自分でも、心に響いてくるものがいっぱいある。(そういえば「バッテリー」に通じるところもありそうな)
「そうだ、叫べ。諦めるな。まだ十六だぜ。諦めるのなんか、百年早い」(P.153)
ネズミが、古典「ファウスト」の引用をして言うせりふ
「あんた、頭ばっかじゃなくて魂も少し鍛えるんだな。―」(P.200)
何でもないせりふだけど、重みがある。
話の展開もすごくおもしろい。(今の自分にはちょうどいい感じ)
9冊+外伝1冊あるが、これは全編読むのが確定しました。(いつになるか?)
ちなみに上記の「たまゆら」は先に読みました。
レビュー数が少なくて、おもしろくないのかなと思っていたが、読んでみようかと思った時に、「貸出し中」になっていて(他人が借りていたら読みたくなる?)、後で読みました。
山と、ふもとの町との境に老夫婦が住んでいる。山へ登る人が立ち寄れる最後の家だ。
夫婦はどんな人でも受け入れる。食べ物でも寝床でも用意する。
そこに一人の娘が戸を叩いた。
雰囲気的なものはわりと好きだが、読む人を選びそうな話かな。
自分は良くもなく、悪くもなくといった感想。
人の世と山の境界というのが、よく出てきたが、最後でその意味やテーマがわかった気がしました。
ネットで調べるのもいいけど、図書館へ行って、思いがけない本の出会いがありました。
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