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「言語の本質」 今井むつみ 秋田喜美 著 [本(新書/心理・教育)]

話題の(?)新書を読みました。
新聞の広告で興味を持ちました。


「言語の本質」   今井むつみ 秋田喜美   中公新書

言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか (中公新書)

言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか (中公新書)

  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2023/05/24
  • メディア: Kindle版
   

AIが赤ちゃんにかなわない理由(?)みたいなコピーに興味を持ったのだが、自分が知りたいこと(?)と少し違っていた。

タイトルは「言語の本質」だが、内容の半分は「オノマトぺ」のことみたいだった。

初めて聞くことば「オノマトペ」とは擬音語、擬態語、擬情語。
それぞれ「ワンワン」「ニャー」 「ザラザラ」「ツルツル」 「ドキドキ」「ゾクッ」といったことば。

「オノマトペ」から「記号接地問題」「アブダクション推論」といった過程で、言語を習得していく、という研究(?)

「オノマトペ」が持つ、ことばの広がり(?)はおもしろかったし、目からウロコのところもあったが、全体的に読みにくく、すっきりしない感じが残る。


「記号接地問題」の方が興味深かった。

ことばの意味を本当に理解するためには、まるごとの対象について身体的な経験を持たなければならない。

メロンが例に挙げられていて、色、匂い、味、舌触りなど、さまざまな特徴を思い出せるが、実物を見たことも食べたこともない果物で、写真と「甘酸っぱくておいしい」という説明だけでは、記号だけで理解したことにならない、というもの。

人間は、記号が身体、あるいは自分の経験に接地できていないと学習できない。

言語習得とは、推論によって知識を増やしながら、同時に「学習の仕方」自体も学習し、洗練させていく、自律的に成長し続けるプロセスなのである。


本文にいくつかある、実験や子どもの言い間違い(使い方の誤り)は、おもしろかった。
こういうのは頭に入りやすい。

少し難しく読みにくかったが、(別方向で?)興味が広がったのは良かったです。


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